『血と暴力の国』 コーマック・マッカーシー
http://charley-style.seesaa.net/article/87311497.html
バンバン人が死ぬんですが、映画自体は非常に淡々と進行していきます。
その淡々の仕方が単なる薄味ではなく、極めて味わいのある淡泊さで、好きです。音楽もなく、台詞の抑揚も無く、原作の雰囲気がよく出ていると思いますね。
これはプロセスを楽しむ映画なのですが、無理に要約しろと言われたら
「お前はお前の決めたルールの所為でこうなった。だとすれば、そのルールは必要か?」
を採用しておきます。
「俺は俺のルールで生きるから、お前達にもしたがって貰わないと」という彼岸の住人と、「俺の若い頃は、皆解り易いルールで生きていた。最近の若い奴らのルールは難しくて解らんなあ」とぼやく年寄りと、「ルールなんざ知らねえよ、これがフツーだろ?」という一般人の、個人的遵法精神を巡るお話しですね。
彼岸の住人に、ハビエル・バルデムを持って来た上で、あの格好は反則なんじゃないかと思いますが、コーエン兄弟はガイキチというものをよく解ってますね。ガイキチへの愛があります。
トミー・リー・ジョーンズも表情の基本特性の中に困惑があって、良い味出してます。BOSSのCMに採用されたのも、この辺りへの評価ではないかという気がします。
まあ、遵守するにしても迷うにしても、ルールというのは必要だなあという事で一つ。
繰り返しになりますが、ハビエル・バルデムというと、どうしてもロメオ・ドロローサなんですが、誰か頼むから『ペルディータ』DVD化してくれ。


